一般におねしょ(夜尿)とは、膀胱の機能ができあがる3~5歳くらいにはなくなりますが、小学1年でも10人に1人くらいはおねしょがつづく子がいるといわれています。生まれた時から1度も治らずに続いている一次性夜尿と、いったんトイレに起きられるようになったにもかかわらず、またおねしょが起こってしまう二次性夜尿があります。二次性の場合は、下の子が生まれたために赤ちゃんがえりしたり、心理的なストレスが原因のことも多くあります。

おしっこの量を調節しているのは、「抗利尿ホルモン」と呼ばれるホルモンで体の成長にともなって、夜にこのホルモンがたくさん分泌されるようになり、夜つくられるおしっこが減り、やがておねしょしなくなります。
このホルモンの分泌は、ねむりと関係があります。生まれたばかりの赤ちゃんは、昼夜関係なく、ねむりと目覚めをくりかえしていますが、やがて昼は起きていて、睡眠が夜にまとまっていき学齢ころにはお昼寝も必要なくなっていきます。そのリズムとあいまって、おしっこも、夜の間隔があいていき、おねしょが減っていきます。起こしておしっこをさせるのは、かえってこのリズムを妨げることを心に留めましょう。

★これらお母さんの注意点として、本題に入っていく前に
①おこらない・・・本人もしたくて、していませんよね
②おこさない・・・寝ぼけたままトイレでおねしょをしているだけ 眠りのリズムは崩さない
③あせらない・・・ただ、年齢が上がってきたら本人の治そうという気持ちは大切です


民間療法
☆ギンナンを歳の数だけ食べさせるちょうど季節的にいいので、料理に取り入れてみては・・・
☆柿のヘタとハスの葉を煎じて飲む
柿のヘタは生柿や干柿を食べたのをとっておいて、無ければ漢方薬局に売ってます
☆マムシと人参の粉末を飲む
マムシと人参の飲みやすい”まむし人参丸”があります

ツボ療法
※これらのツボの場所を、お母さんの温かい手でマッサージしたり、使い捨てカイロを使って温めてあげてください。お母さんとのスキンシップも大切です。

☆恥骨のすぐ上のツボが
中極(ちゅうきょく) [ツボの位置]・・・これは膀胱の充満感を脳へ伝えるツボで、大人の夜尿症にも効きます
☆おへそと恥骨のまん中のツボが
関元(かんげん) [ツボの位置]・・・ 体力を増強して、夜尿症に最も効きます
☆骨盤の上端と尾骨との間の中央より少し上で、
背骨の中心から両側1.5cm離れたところにあるツボが
膀胱兪(ぼうこうゆ) [ツボの位置]・・・膀胱の異常に効くツボです
☆ウエストラインの上で背骨の中心から両側1.5cm離れたところにあるツボが
腎兪(じんゆ) [ツボの位置]・・・水分代謝を調節するツボです
 ツボの詳しい位置は、  こちらをクリック!

心因性の場合
☆最初は子供を叱っていましたが、ある時、自分も中学生までおねしょをしていたことを話し「だから、どんどんしてもいいよ」と言いました。ホッとしたのか、翌日からはピタリと止まりました。
☆夕食後には飲みものを取らせないようして、布団も2枚の敷布団を交互に乾かしながら使っていたのを、湿った冷たい布団だから冷えるので、温かい一番いい布団に寝かせて、のどが渇いたら飲みたいだけ飲んだらいいよとすると、その夜から止まった☆いつも清潔な寝具で寝かせ、着替えのパジャマと下着を一式、枕元に置くことを心掛けていたら、いつの間にか治りました。


おねしょのお子さんを持つお母さんは、毎日の後始末でたいへんですね。つい小言をいい、かえって子供にストレスを与えおねしょを治りにくくしていませんか。
一方、お子さんのほうは自信をなくしたり、コンプレックスをいだき、精神発育に悪影響を与えています。
おねしょは両親からの体質遺伝または育て方からくることが多く子供さんの責任は全くありません。このことを忘れないように・・

☆「おねしょの秘薬」といわれる漢方は【小建中湯】
虚弱体質で、冷えやすく、尿がうすく、1回の量も多く、尿が近い子供さんの膀胱機能の発達を促し、おねしょを治します。
※それでも効果がないという方は その他の漢方を考えて見ましょう。

☆発育不良
胃腸はしっかりしているが、成長が遅い。
六味丸(ろくみがん)

☆冷え
下半身が冷える・夜明け前の大洪水。
八味丸(はちみがん)

☆ねぼけ
体力ある子で、もらしたことに気が付かず、起こしても寝ぼけていて何も覚えていない。
葛根湯(かっこんとう)麻黄湯(まおうとう)または呼吸器疾患も併発なら、麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)
 

 
☆ストレス
胃腸虚弱で神経質・怒りっぽい・寝入るとすぐもらす。柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
虚弱で汗をかきやすく、神経質。 桂枝加竜 骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

 

※そうはいってもイライラして、ついつい 怒ってしまうというお母さんは子供さんだけでなくお母さんが抑肝散(よっかんさん)を飲んでおきましょう。

☆水分摂取が多い
のどが渇いて、たくさんの水分をとる 白虎 加人参湯(びゃっこかにんじんとう)