中耳炎 |
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中耳炎は大きく分けて、急性中耳炎と慢性中耳炎、そして他に中耳に水が溜る滲出(しんしゅつ)性中耳炎があります。
子供に中耳炎が多いのは、耳管が未発達なため、鼻についた細菌が入り込みやすいからです。
◎急性中耳炎◎
中耳とは、鼓膜の奥にある小さな空洞を中心とした部分をいい、耳管(じかん)という管を通じて鼻の奥とつながっています。この耳管を通じて中耳に細菌が侵入し、感染が起きた状態を、一般に「急性中耳炎」と呼んでいます。
風邪などで鼻や喉に細菌が増殖すると、これに続いて中耳炎が起きやすくなります。
特に、耳管の発育が未熟な乳児期や、鼻の奥にある咽頭扁桃(つまりアデノイド)が肥大して耳管に影響を受けやすい幼児期にかかることが多くなります。
※アデノイドとは?
咽頭扁桃は、口を開けただけでは見えません。咽頭扁桃は鼻のつきあたり、つま り鼻とのどの境目にあります。ここが腫れると鼻がつまったり、耳と鼻とをつなぐ耳管(じかん)がつまって、中耳炎を起こしやすくなります。咽頭扁桃が常に大きい状態、つまり肥大した状態をアデノイドという言い方をします。
天津感冒片(涼解楽)+板藍根のお茶
風邪の治療が基本ですが、耳が強く痛んだり、熱が出たりしている場合は+黄連解毒湯
抗生物質を飲む場合も、漢方を併用するほうが治りが早くなります。
◎慢性中耳炎◎
3カ月以上も症状が続くものを「慢性中耳炎」といいます。慢性化した中耳炎の治療は長くかかります。漢方薬による治療は、副作用を心配せずに長期間服用できることで、中耳炎になり易い体質を改善していきます。
炎症がひどくない時期は、感染に対する抵抗力をあげることが重要です。
風邪を引きやすい場合は 衛益顆粒+板藍根のお茶
発育不良もみられる場合は イーパオ+板藍根のお茶
◎滲出(しんしゅつ)性中耳炎◎
中耳に水が溜る滲出性中耳炎は、3歳児で約30%、4?5歳児で10%、6歳児で4%に見られます。
ほとんどの場合痛みはありませんが、軽い難聴が主な症状です。
滲出性中耳炎の体質改善の代表処方として繁用されますが、板藍根のお茶を併用するのがよいでしょう。
柴苓湯+板藍根のお茶
炎症症状がなく、滲出液が水っぽく透明の場合は 苓桂朮甘湯 |
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